発達障害とは
発達障害とは、生まれついての脳の特性(脳の発達のデコボコ)だと考えられています。脳機能が発達していく段階においてアンバランスさが生じることで起きると考えられています。発達障害には、
- ADHD(注意欠如多動障害)
- ASD(自閉症スペクトラム障害)
- LD(学習障害)
などがあります。ADHDには寛解のための治療薬がありますが、それ以外に治療薬はありません。ADHDとASDの合併が5割以上あると考えられており、最近では成人になってから診断される例が増加しています。
発達障害のグレーゾーン
発達障害には、はっきりとした徴候がみられているケースだけでなく、いわゆる「グレーゾーン」と呼ばれているものもあります。患者様ご自身に発達障害の徴候がみられており、診断基準に当てはまる項目がいくつかあるのですが、確定診断されるまでの状況ではないケースが対象となります。これに該当する患者様のなかには、日常生活や社会生活で何らかの生きづらさを感じている方もいらっしゃいます。当院では、こうした患者様の治療を重視しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
ADHD(注意欠如多動障害)
症状の特長
- 集中が続かない
- 忘れ物、ケアレスミスが多い
- 同時並行作業が苦手
幼児期に診断されることが多く、男性によくみられるのも特徴ですが、成人になってから発見される例が増加しています。学生時代は問題なく過ごしていた方も多く、仕事上のケアレスミスの多さなどを指摘されたり、周囲の方々とトラブルになったりして医療機関を受診されるケースが多いです。
ASD(自閉症スペクトラム障害)
症状の特長
- 他者とのコミュニケーションが苦手
- 冗談が理解できない
- 職種の変化、環境の変化への対応が困難
徴候は1歳を過ぎた頃から現れるようになりますが、成人期まで放置されているケースもあります。思春期や青年期になり、自分と他者との違いに気づいたり、対人関係がうまくいかずに悩んだりし、不安・うつ症状を合併するケースもあります。就職して初めて、仕事を臨機応変にこなせないことや職場での対人関係などに悩み、医療機関を訪れる方も増加しています。
発達障害の治療
大人の発達障害との向き合い方としては、以下のことを大事にします。
- 自分の長所を理解する
- 環境調整