精神科での治療
休養
精神疾患のすべての症例で薬を使用しなければならない訳ではありません。「まずは休養を優先すべきだ」と判断されるケースもあります。特に適応障害の場合は、薬物療法はせず、休養のみで改善することも多くあります。休養はとても重要な治療です。専門医から休養を勧められた場合は、思い切って仕事や家事、学校などを休むことも大切です。
当院では、患者様の希望、医師の判断で診断書の即時発行を行っております。まずはご相談ください。
薬物療法
患者様へ説明し、同意の上で必要最低限の薬を処方させていただきます。その際にお持ちの方はお薬手帳をご持参ください。
処方するお薬の例
- 抗うつ薬
- 睡眠薬
- 抗不安薬
- 漢方薬 など
精神療法
精神療法も精神科での重要な治療です。認知行動療法やストレス暴露療法などがあります。
患者様との対話を重ねていき、問題解決の方法を一緒になって考え、症状を改善する糸口をみつけていきます。診察室での患者様との対話そのものが精神療法であると考えています。
認知行動療法
認知行動療法は、物事の考え方やとらえ方を見直したり、精神疾患の背景にある問題を見つめ直したりすることで、自分の陥りやすい思考や感情パターンに気づかせます。そのうえで、つらい症状を上手くコントロールし、ストレスを和らげていく手法になります。
生活リズムの改善
精神科疾患の患者様のなかには、生活リズムが乱れているケースが非常に多くみられます。睡眠のサイクルが乱れている(夜間はほとんど寝ずに生活している、昼間に細切れの睡眠をとっているなど)、食生活が乱れている(栄養バランスが偏っている、十分な栄養が摂れていないなど)ケースが見受けられます。当院では、生活リズムを改善する方法をアドバイスするとともに、睡眠や食生活、仕事や学業の改善などに取り組んでいきます。
仏教的視点からの精神療法
僧侶としての経験、精神科医としての経験から精神科の究極の治療・目標は、病との共存・人生の諦観(≒あきらめる)であると考えています。過去や未来ではなく、今この瞬間に意識を集中させることが大事になります。そのためのマインドフルネス(呼吸法)などもお伝えしていきます。
マインドフルネスによりこのような効果が期待できます
- ストレスの軽減
- 徐々にリラックスする
- 感情をコントロールしやすくなる
- ネガティブな思考に陥りにくくなる